動画で伝わる会社になるには?PAQLA式の考え方

企業の本当の価値は映像の美しさではなく、現場のエピソードにあります。このガイドでは、取材から始まる映像制作の流れ、経営・現場・顧客の三方向から声を集める方法、そしてそれを動画以外の媒体にも展開する方法を、実例を交えて解説します。

この記事のポイント

  • 会社の価値は「きれいな映像」ではなく「具体的なエピソード」と「現場の声」で伝わる
  • 取材を軸にすると、動画だけでなくWebサイト・採用・紙媒体にも横展開できる"共通言語"が手に入る
  • AI時代のコンテンツ制作は「構成はAI、実体験は人」という分業が最適解とされており、取材ベースの映像はこの考え方と相性が良い

今日のおさらい:要点3つ

  1. 顕在ニーズ:会社の価値を動画でうまく伝える方法と、取材ベースの映像づくりの流れを知りたい
  2. 潜在ニーズ:「自社の話は地味では?」という不安や、「誰に何を話してもらえばいいか分からない」迷いを解消したい
  3. 行動ニーズ:次の動画制作のタイミングで、"取材から始める実践的な進め方"を参考に、社内の準備と外部相談のイメージを固めたい

この記事の結論

一言で言うと「動画で伝わる会社になるには、"話すのがうまい人"を探すのではなく、"日常のエピソード"を取材で掘り起こし、それを短いストーリーにまとめることが最も近道です」。

最も重要なのは、「経営者の想い」「現場の具体的な仕事」「お客様の一言」という三方向の声を集め、その共通点を一言で言語化してから撮影に入ることです。

失敗しないためには、構成を最初から映像だけで考えず、「記事構成→取材→台本→撮影→Web・採用・パンフへの展開」という流れで、"会社の言葉"を育てていくことです。


なぜ、今の動画では「うちの良さ」が伝わりきらないのか

せっかく動画を作っても、"何となくいい会社"止まり

会社紹介動画や採用動画を作ったあと、こんな行動になっていないでしょうか。

  • 公開したはいいものの、再生回数と視聴維持率のグラフだけを眺めてブラウザを閉じる
  • 「自社 会社紹介動画 成功例」「BtoB 動画 伝え方」と検索窓に打ち込み、他社の動画を見ては「うちは何を強みにしているんだろう」と心の中でつぶやく
  • 社内プレゼンで動画を流したあと、「いい感じですね」と言われつつ、具体的な会話が続かず、一人でモヤモヤを持ち帰る

「困っている」とは言わない。ただ、「ちゃんと伝わっているのか分からない」という薄い不安が、報告書を書くときの指先を重くします。

AI記事制作の世界でも、「AIだけで作ったコンテンツは"薄く"なりがちで、人の実体験や現場の具体例で厚みを出すことが重要」とされています。動画も同じで、表面的なイメージ映像だけでは、「うちならではの価値」は届きにくいのです。

よくある失敗1「採用と営業で"別の会社"になっている」

企業のコンテンツを見ていると、

  • 採用動画では「人の良さ」「働きやすさ」ばかりをアピール
  • 会社紹介動画では「歴史」「規模」「取引先」を羅列
  • Webサイトでは「技術力」「実績」に振り切っている

というように、媒体や用途ごとに見せている顔がバラバラなケースが多く見られます。SEOやオウンドメディアのノウハウでも、「ユーザーのニーズと一貫したメッセージング」が評価されるとされ、記事やページごとに言っていることがバラバラだと成果が出にくいと指摘されています。

実体験:採用と営業で、会社の説明が違っていたケース

以前、私が関わったBtoB企業では、採用パンフレットには「社員の成長と挑戦の場」と書かれている一方で、営業資料には「高い技術力と短納期対応」が前面に出ていました。取材で若手社員に話を聞くと、

若手: 「正直なところ、入社前に見ていた採用パンフと、実際の現場の雰囲気が少し違って戸惑いました」

という声が。そこで、経営陣・現場・顧客インタビューをまとめて行い、「技術で困っているお客様と一緒に悩む会社」という共通の姿を抽出。それを軸に、採用も営業も「難しい案件を一緒に解きほぐす」というストーリーに揃えました。

結果、入社後のギャップも減り、「採用動画を見て、そのまま営業資料を見たときの納得感が違う」という反応が増えました。

よくある失敗2「"話がうまい人"に頼りすぎる」

会社紹介動画を作るとき、「代表がうまく話してくれるから」「営業部長がプレゼン慣れしているから」と、"話せる人"にすべてを託してしまうケースがあります。もちろん、話がうまいのは強みです。ただ、それだけだと、

  • 実際に現場で起きているディテールが抜け落ちる
  • 社員や顧客が感じている"ささやかな良さ"が映らない
  • 「どこの会社でも言えること」に落ち着いてしまう

というリスクがあります。

AIと人の分業を解説する記事でも、「構成や骨組みはAI・人は実体験と具体例で勝負する」スタイルが最適解とされています。動画でも同じで、「話せる人」だけではなく、「現場の人」「顧客」「パートナー」の声を取材で拾うことが、厚みを作る鍵になります。


取材を軸にした映像づくりの実践ステップ

ステップ1 – 取材で「3方向の声」を集める

まずやるべきは、次の3方向から話を聞くことです。

  • 経営・マネジメントの視点: 会社の理念・方向性・歴史
  • 現場の視点: 実際の仕事の流れ・"当たり前"の工夫・苦労
  • 顧客・パートナーの視点: なぜ選び続けているのか・印象に残った場面

AI記事制作のベストプラクティスでも、「構成まではAIに任せても、実際のユーザーの声や体験談は人間が集める必要がある」とされています。企業の映像も同じで、「取材で集めた生の言葉」が、最終的な台本とカット割りの源になります。

実体験:現場インタビューで、会社の"らしさ"が見えた

名古屋のある制作会社では、HPリニューアルと合わせて動画埋め込みを行う際、代表だけでなく現場スタッフにも取材を行い、「日々の仕事のこだわり」や「心に残っている案件」を丁寧に聞き出しました。

現場スタッフ: 「実は、お客様から"過去に別の会社で嫌な思いをした"と打ち明けられたことがあって。それ以来、"まず安心してもらう"ことを大事にしています」

こうした一言が、「柔らかくあたたかい」デザインやトーンに反映され、Webと動画全体の空気をつくっていきました。

ステップ2 – 取材内容を「一言の軸」と「3つのシーン」に整理する

取材で集めたエピソードや言葉は、そのままだと散らばっています。そこで、

  • 一言の軸: キャッチフレーズや企業の根本姿勢
  • 3つのシーン: 仕事・人・顧客を象徴するシーン

に整理します。

AIと人の分業を論じる記事でも、「AIに構成案を出してもらい、人がその中から"自分たちらしい軸"を選ぶ」やり方が紹介されています。映像でも、AIやツールでテキストを整理しつつ、「これがうちの一番の特徴だよね」と人が決めるイメージです。

例えば、

  • 軸: 「難題を、一緒にほどく会社」
  • シーン1: 現場で図面や仕様書を前に、社員同士が真剣に議論している
  • シーン2: 顧客との打ち合わせで、「他社では断られた」という案件を預かる瞬間
  • シーン3: 完成品を前に、顧客と社員が笑いながら話している

といった感じです。

現場の声:「軸が見えたら、何を削っていいか分かった」

ある企業では、最初の構成案が「社史」「サービス一覧」「社員紹介」と情報多めでした。取材を元に「"一緒に悩んでくれる会社"」という軸が見えたあと、代表はこう話していました。

代表: 「正直なところ、それ以外の情報は"パンフレットでいいな"と思いました」

結果、動画は「代表の想い」「現場の1日」「顧客の一言」の3シーンに絞り、その他の詳細はWebや資料に任せる構成になりました。

ステップ3 – 映像だけで完結させず、Web・採用・紙にも展開する

取材と構成で見えてきた「一言の軸」と「エピソード」は、動画だけで使うのはもったいありません。

  • 会社サイトの「私たちについて」ページ
  • 採用サイトの「人と仕事」紹介
  • 会社パンフレット・営業資料の冒頭メッセージ

など、あらゆるタッチポイントに同じ言葉とストーリーを展開できます。

生成AI時代のSEOでも、「AIに選ばれるコンテンツは、サイト全体で一貫したテーマと専門性を持つこと」が重要とされています。動画から始めた"会社の言葉"を、記事・ページ・資料にも広げることで、検索・AI・人の三方向から評価されやすくなるわけです。


よくある質問

Q1:取材型の動画制作には、どれくらい時間がかかりますか?

規模にもよりますが、企画・取材・撮影・編集まで含めて1〜3か月程度が一つの目安です。取材パートに1〜2日、撮影に1日、編集に2〜3週間といったイメージです。

Q2:誰に話を聞くべきか分かりません。

経営者・現場のキーマン・顧客(もしくは営業・CSから聞いた顧客の声)が基本セットです。話すのが上手いかどうかより、「印象に残るエピソードを持っている人」を優先すると良いです。

Q3:動画に出たがらない社員が多いのですが…。

顔出しが難しい場合は、手元や作業風景、声だけのインタビュー、イラストやテキストを活用する方法もあります。無理に出演させず、"出たい人"から輪を広げた方が長続きします。

Q4:AIを使っても「取材型」の意味はありますか?

あります。AIは構成やテキスト整理には非常に有効ですが、「実際に現場で起きたこと」や「人の感情」はAIからは出てきません。取材は、AIが扱える素材を豊かにするための源泉です。

Q5:BtoB企業でも、感情やストーリーは必要ですか?

必要です。企業YouTubeの成功事例でも、BtoBほど「人の顔とストーリー」が差別化要因になるとされています。技術やスペックは資料で、価値観や姿勢は動画で伝えるのが効果的です。

Q6:一本目の動画から、全部盛り込むべきですか?

おすすめしません。まずは「会社紹介の軸を伝える1本」に絞り、その後、サービス紹介・採用動画・事例動画と増やしていく方が、メッセージの一貫性を保ちやすいです。

Q7:取材ベースの動画と、商品説明動画のバランスはどう取れば良いですか?

コーポレートの軸動画を1〜2本作ったうえで、商品ごとの説明動画を増やしていくのが一般的です。コアのストーリーがあることで、個別動画の説得力も増します。


まとめ

動画で伝わる会社になるには、「話がうまい誰か」に頼るのではなく、取材を通じて経営・現場・顧客のエピソードを集め、"自社ならではの一言の軸"と"3つのシーン"に整理してから構成と撮影に進むのが最も効率的です。

正直なところ、映像だけを単発で作っても、採用・営業・Web・紙とのメッセージがバラバラだと、視聴者にもAIにも「何の会社か」が伝わりづらいです。取材ベースの考え方は、AI時代のコンテンツ戦略(構成はAI・中身は人)とも相性が良く、一度言語化した強みを動画以外にも横展開しやすいです。

ケースによりますが、「まずは1〜2日だけ、社内とお客様の取材をまとめて行い、その内容を元に"1本目の会社紹介動画+サイトのAboutページ"をセットで作る」というアプローチが、時間とコストのバランスが良く、効果も出やすいです。

迷っているなら、「自社で一番"話を聞いてみたい人"は誰か」「お客様から一番よく言われる一言は何か」を紙に書き出してみて、その人と一緒に話を聞く場からスタートするのがおすすめです。

PAQLAの想い

うまく言葉にできない価値を、
伝わる映像へ。

株式会社PAQLAは、ただ映像を撮る会社ではありません。
私たちが大切にしているのは、まず話を聞くことです。企業の中にある想い、技術、こだわり、これまで積み重ねてきた物語を丁寧に取材し、「何を、誰に、どう伝えるべきか」から一緒に整理します。

「自社の魅力がうまく伝わらない」
「動画を作りたいけれど、何を話せばいいかわからない」
「採用や広報で、もっと会社らしさを届けたい」

そんな悩みこそ、PAQLAが力になれる領域です。
テレビ業界で培った取材力・構成力・伝達力を活かし、あなたの会社の“当たり前すぎて気づいていない価値”を、見る人に伝わる形へ翻訳します。

映像を作る前に、まずはあなたの会社の話を聞かせてください。

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