企業PR動画は本当に必要?伝わる会社の作り方

自社の強みを言葉だけで伝えきれない企業へ、PR動画で活路を開く方法

この記事のポイント

1. 「PR動画は"作ること"より"整理して伝えるプロセス"にこそ価値がある」

2. 最も重要なのは、企業側の"感覚的な強み"を、企画・取材を通じて具体的なストーリーに落とし込むこと

3. よくある失敗は、「なんとなく会社紹介動画を作る」「言いたいことを全部詰め込む」「使い方を決めずに作って終わり」にすること

この記事の結論

一言で言うと、「企業PR動画は、自社の強みを"整理して言語化し、映像で一貫して伝える場"として活用するなら、費用対効果は高い」です。

最も重要なのは、「誰に」「何を」「どのシーンで」見せるかを決めたうえで、企画・取材・表現を一気通貫で設計することです。

失敗しないためには、「PR動画が不要なケース」も理解したうえで、用途と目的に合う1〜2本に絞って投資することが大切です。


企業PR動画は本当に必要か:まず整理すべき3つの問い

よくある"モヤモヤ"と、夜中の検索行動

「PR動画って本当に必要なのかな」と感じている広報・経営者は多いです。夜中に布団の中でスマホを開き、「企業PR動画 効果」「会社紹介動画 作るべきか」と検索窓に何度も打ち直してしまう。タブが増えるたびに、ため息がひとつ増える。そんな夜を過ごした経験はないでしょうか。

よくあるのが、次のような心の声です。

  • 「作っても、誰も見てくれなかったらどうしよう」
  • 「100万円以上かけて、社内から"使いづらい"と言われたら怖い」
  • 「そもそも、何を話せば"自社らしさ"になるのか自信がない」

この"モヤモヤ"をほぐすために、まずは次の3つの問いから始めるのが現実的です。

  • 誰に(採用候補者・取引先・地域住民など)
  • 何を(他社との違い・価値観・働き方など)
  • どのシーンで(採用ページ・展示会・営業訪問前後など)

この3つがぼんやりしたまま動画を作ると、「なんとなくいい話っぽいけど、刺さらない」映像になりやすくなります。

実体験①:「やりたいことが多すぎる」社長との打ち合わせ

製造業の企業では、最初の打ち合わせで社長からA4メモ3枚分の"話したいことリスト"が出てきました。

「創業の想いも入れたい」「工場のこだわりも見せたい」「社員の雰囲気も伝えたい」「SDGsの取り組みも…」と、どれも大切な話ばかりです。ただ、箇条書きが増えるにつれて、社長の声が少しずつ小さくなり、「こんなに入れたら、まとまらないですよね」と苦笑い混じりに呟いたのを覚えています。

そこで、制作会社と一緒に「採用動画」と「会社紹介動画」を分けることにしました。採用動画では"若手社員の1日にフォーカス"、会社紹介動画では"取引先向けに信頼感を伝える構成"に絞り込んだんです。完成後、「営業で使ったときに、先方が"あの若い社員さんの表情が印象的でした"って言ってくれて。あれは文章だけでは伝わらなかったと思う」と社長が話していたのが印象的でした。

このとき実感したのは、「話したいことを全部載せる動画」ではなく、「ターゲット別に"1本1テーマ"で設計した動画」の方が、現場で確実に使えるということです。

PR動画が"いらない"ケースもある

ケースによりますが、すべての企業にPR動画が必要なわけではありません。

たとえば次のようなケースでは、急いでPR動画を作らなくてもよいことが多いです。

  • 事業内容が頻繁に変わるスタートアップフェーズで、半年以内にメッセージが大きく変わりそう
  • 既に採用・営業の目標が安定して達成されており、動画の役割が明確に描けていない
  • 公式サイトや採用ページが整備されておらず、まずはテキスト・写真での情報整理が先

一方で、「自社の強みが社内でもバラバラ」「採用候補者から"イメージが湧きにくい"と言われる」「営業が毎回ゼロから説明している」状態なら、PR動画の出番です。映像を作るプロセスそのものが、社内の認識を揃えるワークショップになるからです。


PR動画づくりで"伝わる会社"を作る3ステップ

ステップ1:強みを"言語化"する取材・ヒアリング

企業PR動画でまず大切なのは、「強みの言語化」と「ストーリー化」です。元テレビスタッフが取材や研修を通じて企業の魅力を引き出すスタイルは、まさにここに力点を置いています。

現場の声を聞いていると、広報担当の方からこんな言葉を聞くことがあります。

「最初は半信半疑だったんです。"取材"って言われても、うちなんて話すことあるのかなって。でも、制作スタッフさんに"普段どんな瞬間にやりがいを感じますか?"と聞かれたとき、思わず"お客様に"ありがとう"と言われた後、帰りの車でちょっと泣きそうになる瞬間ですね"って答えてしまって。」

この会話から、「お客様の"ありがとう"の余韻」を軸にストーリーを組み立てる方向に企画が変わりました。正直なところ、こうした"本音の瞬間"は、社内のヒアリングだけではなかなか引き出しにくいです。第三者のプロによる取材が入ることで、企業の強みがゆっくりと言葉になっていきます。

動画マーケティングの調査でも、「動画制作前の戦略設計とヒアリングを重視した企業ほど、成果指標(問い合わせ数・応募数など)の改善度が高い」傾向があると報告されています。

ステップ2:映像ならではの"見える化"でギャップを埋める

言葉だけでは伝えきれない強みは、「空気感」「動き」「音」で見える化できます。

よくあるのが、「うちはアットホームな社風で…」とテキストで説明してしまうパターン。しかし、求職者からすると「どの会社もそう言う」と感じてしまい、差別化になりません。そこで、PR動画では「朝礼の様子」「休憩中の何気ない会話」「現場でのアイコンタクト」など、"関係性が映る瞬間"を切り取ります。

東海エリアのある企業で採用動画を制作した際、制作チームが提案したのは「社員の机の上だけを映す」カットでした。各自のデスクの上に置かれた家族写真や趣味のグッズ、メモの貼り方などを見せることで、「この会社で働く人の人柄」が、言葉なしでも伝わる構成にしたのです。

動画公開後、採用面接で応募者から「動画で机の上を映していたのが印象的で、"ここなら自分も自然体で働けそう"だと感じました」と言われたと聞きました。翌朝の社内では、その話題でちょっとした笑いが起こり、社員同士が互いの机を見て「これも映ってたよね」と話していたそうです。

ステップ3:使いどころを決めて"運用"まで設計する

PR動画で効果を出している企業は、「作って終わり」にしません。

動画制作ガイドでは、「自社サイトだけでなく、メール・営業資料・展示会・採用イベントなど複数のタッチポイントで動画を活用する企業ほど、コンバージョン改善が顕著」と指摘されています。

具体的な活用シーンの例は次の通りです。

場面活用方法
採用採用ページのファーストビュー/説明会冒頭5分/内定者フォロー用メールにURL添付
営業初回商談前の事前共有/展示会ブースでのループ再生/オンライン商談の冒頭1分
社内キックオフミーティング/新入社員研修/理念浸透のワークショップ

ローカル・クリエイティブ企業は、東海エリアの企業向けに「動画制作+広報研修」をセットで提供し、作った動画を社内の広報活動にどう活かすかまで伴走しています。こうした運用支援があるかどうかで、PR動画の"投資対効果"は大きく変わります。


よくある失敗パターンと、それを避ける判断基準

よくある失敗①:メッセージを詰め込みすぎる

よくあるのが、「せっかく作るなら、全部入れたい」というパターンです。結果として、創業ストーリー・事業内容・社員紹介・社会貢献…と盛り込みすぎて、5分を超える"全部入り動画"になってしまう。

業界の事例では、視聴者の約6割が2分以内の動画を好むというデータも出ており、5分を超える動画では視聴完了率が大きく下がると報告されています。「全部入れる」ほど、誰の心にも届かなくなる。皮肉な構図です。

これを避けるには、「この動画を見終わった人に、1分後どういう気持ちでいてほしいか」を1つだけ決めることです。たとえば採用向けなら「"ここで働くイメージが湧いた状態"になってほしい」、営業向けなら「"この会社と話してみたい"と思ってほしい」といった具合です。

よくある失敗②:価格だけで制作会社を選ぶ

PR動画制作の相場は、企業向けのしっかりした撮影・編集を含むもので50〜150万円程度が1つの目安とされています。もちろん、もっと安価なプランもありますが、安さだけで選んだ結果、「企画・取材がほぼなく、テンプレ構成の動画になってしまった」という声は珍しくありません。

現場の声として、ある広報担当者はこう話していました。

「最初は予算を抑えたくて、一番安い会社さんにお願いしたんです。でも、当日の撮影で"じゃあ、ここで何か話してもらえますか?"とだけ言われて。こちらも何を話せばいいのか分からず、結局、撮り直しもできないまま、ちぐはぐな動画になってしまって。」

正直なところ、PR動画は「編集技術」だけでなく、「どう話を引き出すか」「どう構成するか」で品質が決まります。見積額を見るときは、「企画・構成」「取材・ヒアリング」「撮影」「編集」「運用提案」がどこまで含まれているかを必ず確認した方が安全です。

よくある失敗③:社内の合意形成をせずに走り出す

ケースによりますが、中小〜中堅企業で特に多いのが、「担当者だけが動き、経営層や現場との合意を十分に取らないまま制作が進んでしまう」パターンです。

制作が進んだ後で、「やっぱり社長も出したい」「コンプライアンス的にこの表現はNG」といった修正が入り、スケジュールが押し、追加費用も発生する。その結果、担当者が社内外の板挟みになってしまうことすらあります。

これを避けるためには、企画・構成案の段階で、経営層や主要部門のキーマンに必ず一度目を通してもらうことです。「この動画は何のために作るのか」「誰に見せるのか」「どこまで踏み込んで話すのか」を最初に揃えておくと、後戻りが格段に減ります。


よくある質問

Q1:企業PR動画の制作費はどれくらい見ておけばいいですか?

一般的な企業PR・会社紹介動画は、企画〜撮影〜編集まで含めて50〜150万円程度が多いです。ただし、撮影日数やアニメーション量によっては200万円を超えるケースもあります。

Q2:PR動画と採用動画は分けた方がいいですか?

結論として、目的が違うなら分けた方が成果は出やすいです。1本に詰め込むほどメッセージがぼやけやすく、視聴完了率も下がりがちです。

Q3:動画の長さは何分くらいが効果的ですか?

多くの調査で、2〜3分程度の動画が「最後まで見てもらいやすい」とされています。詳細説明が必要な場合でも、5分以内をひとつの目安にするとよいです。

Q4:PR動画を作るメリットは数字で言うとどれくらいですか?

業界データでは、動画を活用した企業が問い合わせや応募数の増加を実感した割合はおよそ70%前後と言われています。また、動画をランディングページに埋め込むことで、コンバージョン率が1.2〜1.8倍向上した事例も報告されています。

Q5:どのタイミングで制作会社に相談すべきですか?

目安として、公開したい時期の2〜3か月前には相談するのが安全です。企画・取材・撮影日程の調整・社内確認を考えると、1か月前の相談ではタイトになりがちです。

Q6:地方(名古屋・東海エリア)の会社でも、クオリティの高いPR動画は作れますか?

はい、ローカル・クリエイティブ企業でも、テレビ局レベルの機材と経験を持つ制作会社は増えています。元テレビスタッフが東海エリアの企業を支援するケースもあり、地元密着の理解とクオリティを両立できます。

Q7:まず1本作るなら、どんなテーマがおすすめですか?

迷う場合は、「採用候補者向けの"働くイメージが湧く動画"」か、「新規取引先向けの"信頼感を伝える会社紹介動画"」のどちらか1本から始めるのがおすすめです。どちらも他の用途にも流用しやすく、費用対効果を得やすいテーマです。

Q8:自社で撮影して、編集だけお願いするのはアリですか?

ケースによりますが、社内に撮影に慣れたメンバーがいるなら有効な選択肢です。お客様が撮影した映像を編集する形に対応している会社もあり、費用を抑えつつプロの仕上がりに近づけることができます。

Q9:PR動画って、何年くらい使い続けられますか?

情報の変化度にもよりますが、会社紹介系で2〜3年程度を目安に考える企業が多いです。ただし、ロゴ変更・代表交代・事業転換などがあった場合は、それに合わせてリニューアルを検討するのが安心です。


まとめ

  • 企業PR動画は、「自社の強みを整理して言語化し、映像で一貫して伝える」プロセスに価値があり、うまく設計すれば問い合わせや応募数の増加につながる
  • 失敗パターンは「全部入り動画」「価格だけで制作会社を選ぶ」「社内の合意形成をせずに走る」の3つが代表的
  • 成功させるには、「誰に・何を・どのシーンで見せるか」を決めたうえで、企画・取材・表現・運用を一体で考える必要がある
  • 名古屋・東海エリアであれば、ローカル・クリエイティブ企業が、地元企業の広報や動画活用を"共創"スタイルで支援している
  • まずは1本、「採用」か「取引先向け会社紹介」のどちらかにテーマを絞り、2〜3か月の余裕を持って制作会社に相談するのが現実的な一歩

PAQLAの想い

うまく言葉にできない価値を、
伝わる映像へ。

株式会社PAQLAは、ただ映像を撮る会社ではありません。
私たちが大切にしているのは、まず話を聞くことです。企業の中にある想い、技術、こだわり、これまで積み重ねてきた物語を丁寧に取材し、「何を、誰に、どう伝えるべきか」から一緒に整理します。

「自社の魅力がうまく伝わらない」
「動画を作りたいけれど、何を話せばいいかわからない」
「採用や広報で、もっと会社らしさを届けたい」

そんな悩みこそ、PAQLAが力になれる領域です。
テレビ業界で培った取材力・構成力・伝達力を活かし、あなたの会社の“当たり前すぎて気づいていない価値”を、見る人に伝わる形へ翻訳します。

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