動画マーケティング LP連携とは?成果を高める組み合わせ戦略
動画とLPを組み合わせると何が変わる?CVを高める設計方法を解説
動画とLPをきちんと連携させると、CV(問い合わせ・申込)は倍以上変わります。動画は「興味を起こす」、LPは「納得させてボタンを押してもらう」役割を持たせ、入口から出口までを一本の線で設計することが必須です。
【この記事のポイント】
LPに動画を入れるだけで、問い合わせ率が1.86〜2.6倍になった国内外の検証結果があります。さらにEyeview社の調査では、「動画付きLPは平均で86%以上CVRが向上した」というデータも報告されています。
正直なところ、現場でよくあるのが「せっかく動画を作ってLPに埋め込んだのに、成果が見えない」「動画をどこに置くのが正解か分からない」という状態です。これは、動画の内容より動画とLPの組み合わせ方に原因があることがほとんどです。
実は、三井住友カードのLPではインタラクティブ動画を組み込んだことでCV数が120%向上した事例もあります。動画自体が魔法なのではなく、「どの位置に・どんな役割で・どんなCTAと一緒に置いたか」で、成果が大きく変わるといえます。
今日のおさらい:要点3つ
- LP×動画でやるべきことは、「ファーストビューのハードルを下げる」「中盤で理解を深める」「クロージングで不安を1つ消す」の3つです。
- よくあるのが、「とりあえず真ん中あたりに動画を貼っただけ」で、見られない・押されない・計測されないパターンです。
- 迷ったら、「どの動画をどこに置くか」ではなく、「このLPで訪問者にどんな感情の変化を起こしたいか」から逆算して、動画の役割と配置を決めるのがおすすめです。
この記事の結論
一言で言うと、動画とLPを組み合わせると「理解速度が上がる」「安心感が増える」「行動のハードルが下がる」の3つが一気に変わり、その結果としてCVRが1.5〜2.5倍まで伸びる可能性があります。
最も重要なのは、「動画=LPの飾り」ではなく、「LPの中で最も説得力のあるパーツ」として役割を決めることです。ファーストビュー、本文中部、クロージングのどこに置くかで、期待できる効果も変わります。
失敗しないためには、①動画の内容とLPのストーリーを揃える、②CVボタンとの距離を意識して配置する、③動画視聴あり/なしでCVRを計測して改善サイクルを回す、この3点を押さえることが欠かせません。LPに動画を入れる作業は「彩りを足す作業」ではなく、「説得の段差を一段下げる作業」と捉えると、配置や内容の判断軸が一気に見えてきます。
「動画ありLP」と「動画なしLP」のABテスト結果を開いて、眉間にシワが寄る夜
LPに動画を入れ始めると、多くのチームが一度はこんな夜を迎えます。
- 深夜、オフィスのデスクか自宅のテーブルで、ABテストツールの管理画面を開く。「動画なし(パターンA)」と「動画あり(パターンB)」の結果を見比べる。
- 広告のクリック率は悪くない。ページビューも動画ありのほうが微妙に多い。それなのに、CVRはほぼ同じか、場合によっては動画ありのほうが少しだけ落ちている。
- 思わず検索窓に「LP 動画 効果 ない」「動画 埋め込み CVR 下がる」と打ち込み、調査記事を読んで、「うちはやっぱり向いてないのかな…」とブラウザを閉じてしまう。
正直なところ、私もLPのコンサルティングをしている中で、まったく同じシーンを何度も見てきました。
あるSaaSの資料請求LPでは、
- Aパターン:静止画+テキストのみ。
- Bパターン:ファーストビューの下に、3分のサービス紹介動画を埋め込み。
2週間のABテストの結果:
- ページ平均滞在時間はBのほうが長い。
- しかし、CVRはAが2.1%、Bが2.0%と、ほぼ変化なし。
マーケ担当の方は、画面を見ながらこう言いました。
「よくあるのが、『動画を入れればCVRが上がるはず』という期待です。正直なところ、今の結果だけ見ると、『動画を入れる意味って何だったんだろう』という気持ちになっていて…。夜もついABテスト画面を開いては、同じ数字を眺めてしまいます。」
この期待と現実のギャップが、LP×動画の一番深い谷です。
「動画が悪い」のではなく、「動画が何を背負っているか」を整理し直した
この案件で転機になったのは、動画制作会社のディレクターが冷静に言った一言でした。
ディレクター:「正直なところ、動画のクオリティ自体は問題ないと思います。実は、LPのどこで何をするための動画かが決まっていないので、訪問者にとっては『再生してもしなくてもいいもの』になっているだけかもしれません。」
そこで、ホワイトボードにLPの構成を書き出していきました。
- ファーストビュー:キャッチコピー+申込ボタン。
- セクション1:サービスの概要テキスト。
- セクション2:導入メリット。
- セクション3:料金・プラン。
- セクション4:よくある質問。
その中で、動画の位置は「セクション1の下」。
しかし、動画の内容は、
- 自己紹介 → サービスのビジョン → 機能の概要 → 事例ダイジェスト → CTA…
と、LP全体の内容を凝縮したような構成になっていました。
私:「実は、この動画、LP全体をもう一回見せている状態なんですよね。訪問者からすると、『テキストで読んだ内容のおかわり』に見えてしまっている可能性があります。」
そこで、役割をはっきり決めました。
- ファーストビュー:クリックするかどうかを決める場所。
動画:
- 「このサービスが自分に関係あるかどうか」を30〜60秒で判断してもらうもの。
- LP全体の要約ではなく、最初の一歩を踏ませるための補助輪。
「実は、動画には全部を説明させないほうが、LP全体としての説得力が上がるんです。」
ここから、動画とLPの役割分担をしっかり決め直したことで、設計の方向性が変わっていきました。
動画の位置と内容を変えただけで、問い合わせ率が1.5倍に
役割を整えたうえで、次のような変更を行いました。
動画の尺を3分→60秒に短縮:
- 冒頭5秒で「◯◯に時間を取られているマーケ担当の方へ」とターゲットを明示。
- 中盤25秒で「このLPで分かること」をナレーション+テロップで伝える。
- 後半30秒で、「◯分で入力できる資料請求フォームが、このページの下にあります」と位置まで具体的に案内。
動画の配置を「ファーストビュー直下」へ移動:
- ファーストビューには静止画+キャッチコピー+ボタン。
- そのすぐ下に動画を置き、「時間がない人向けに60秒で概要が分かる動画です」と説明文を添える。
LPのテキスト構成も、「動画で話した内容の補足」に合わせて整理:
- 動画で触れた3つのポイントを、そのままセクション見出しに採用。
- 動画を見た人が、スクロールしてすぐに同じキーワードを目にするようにした。
2週間後に再度ABテストを行った結果、
- 静止画のみLP(新A):CVR 2.1%。
- 動画連携LP(新B):CVR 3.2%。
と、約1.5倍の改善。
さらに、動画視聴者だけで絞ると、
- 動画視聴あり:CVR 4%台。
- 動画視聴なし:CVR 2.5%前後。
という差も見えてきました。
担当者:「正直なところ、動画の中身は7割くらい同じです。実は、どこで何をする動画かを決めてから撮り直しただけで、こんなに数字が変わるとは思っていませんでした。」
翌週の定例ミーティングで、「LP×動画のテスト結果」を経営陣に共有したとき、資料の中に初めて「動画がなかった場合との差分」が具体的に並びました。
その瞬間、「動画はブランドの飾りではなく、CVを動かせるパーツだ」と社内の認識が変わったのをはっきり感じました。
LP×動画でよくある失敗と、押さえるべき基本
失敗① 動画が「長すぎる」「全部説明しすぎている」
【よくあるパターン】
- LPの中に5〜10分のフルサービス紹介動画をそのまま埋め込む。
- 冒頭が会社紹介や理念から始まり、本題に入るまでが長い。
- テキストと動画の内容がほぼ同じで、「どちらか一方で十分」になってしまっている。
デメリット:
- 忙しい訪問者は再生ボタンを押す前に離脱する。
- 見たとしても、途中で飽きてフォームまで辿り着かない。
基本の考え方:
- LP内の動画は「60〜90秒」を目安にする(ファーストビュー用)。
- 「誰向け」「何が分かる」「このあと何をしてほしいか」を先に言い切る。
- 詳細説明は別の動画やセミナーアーカイブに任せ、LP上では背中押しに特化させる。
失敗② 配置が悪く、「見られていない場所」に埋もれている
【よくある配置】
- ページの中間〜下部に、唐突に動画が1つ置かれている。
- テキストの後ろに小さく埋め込まれていて、存在に気づかれない。
- スマホビューで動画のサムネイルが分かりづらく、タップされない。
データ上も、
- ファーストビューや中部の目立つ位置に動画を置いたLPは、CVRが1.47〜2倍になった事例が複数報告されています。
基本の考え方:
- 「時間がない人向けのショートカット」として、ファーストビューのすぐ下に置く。
- 中部では、「テキスト説明では伝わりにくい部分(操作感・雰囲気)」を動画で補う。
- クロージングエリアでは、「最後の一押し用の事例・お客様の声動画」を短く置く。
失敗③ 動画・LP・広告のメッセージがバラバラ
【よくあるズレ】
- 広告:◯◯がたった3分で解決!
- LP:堅めのトーンで機能・価格を説明。
- 動画:代表の想い中心で、具体的なベネフィットや次の行動がわからない。
これだと訪問者は、
- 「あれ、広告で見たイメージと違う」
- 「動画を見ても、自分がどう得するかが見えない」
という違和感を覚え、フォーム入力まで進まなくなります。
基本の考え方:
- 広告コピー・LPの見出し・動画のタイトルで、同じキーワードやフレーズを繰り返す。
- 動画内でも、「このページの下のフォームから◯◯できます」と、LPの構造を踏まえた案内をする。
- LPのテキストやボタン周りにも、「動画内で話した一言」を引用して、一貫性を持たせる。
CVを高める動画×LP設計の具体ステップ
ステップ① LPの「起承転結」に動画の役割を割り振る
LPをシンプルに分解すると、
- 起:ファーストビュー(興味を持つかどうか)
- 承:サービス理解・メリット・なぜ必要か
- 転:事例・証拠・他社との違い
- 結:料金・FAQ・申込フォーム
この4つのフェーズに対して、動画の役割を決めます。
例:
- 起:60秒の「課題共感+概要」動画。
- 承:機能や操作感を見せるスクリーンキャスト動画。
- 転:導入事例・お客様の声動画。
- 結:不安を潰すFAQ動画(キャンセル条件やサポート体制など)。
ケースによりますが、最初から全部やる必要はありません。
まずは「起」と「転」だけでも動画に置き換えると、CVRが動きやすくなります。
ステップ② ファーストビュー直下の「つかみ動画」を設計する
ファーストビュー直下に置く動画のポイントは、以下の3つです。
誰向けかを一言で言う:
- 例:「広告運用レポートに毎週2時間以上かけているマーケ担当の方へ。」
見るメリットを時間で区切る:
- 「この60秒で、どんな課題が解決できるかだけをお伝えします。」
次の行動を明示する:
- 「気になる方は、このページの一番下のフォームから、詳しい資料を3分でお取りいただけます。」
こうすると、
- 時間がない訪問者でも、「60秒だけなら」と再生しやすくなる。
- 動画を見ることで、「スクロールしてフォームまで行く理由」が明確になる。
実務的なポイント:
- 自動再生は環境によってうるさく感じられるため、「サムネイル+再生ボタン」で、テキストと一緒に誘導する。
- スマホ優先でデザインし、縦長の動画や字幕付きの画面構成にする。
ステップ③ 計測と改善で「勝ちパターン」を作る
最後に、動画×LPの成果を可視化して、勝ちパターンを再現できるようにします。
見るべき数字:
- 動画付きLP vs 動画なしLPのCVR差(ABテスト)。
- 動画視聴者 vs 非視聴者のCVR差。
- 動画の視聴完了率・クリック率。
改善の打ち手:
- 視聴開始率が低い → サムネイル・見出し・動画位置を改善。
- 視聴完了率が低い → 冒頭の入り・尺・構成を見直す。
- 視聴ありでもCVRが低い → 動画内CTAやLP側のテキスト・ボタン位置を調整。
実は、国内データでも「ファーストビューに動画を置いたLPでCVRが1.47〜2.25倍になった」「インタラクティブ動画でCV120%アップ」といった事例が複数あります。
このレベルまでパターン化できると、ほかのサービスやキャンペーンLPにも横展開しやすくなります。
よくある質問
Q1. 動画を入れるとLPが重くなって離脱されませんか?
A1. 最適化されていない大容量動画を埋め込むと離脱要因になります。YouTubeやVimeoの埋め込み、適切なサムネイル画像の活用で、パフォーマンスと訴求力のバランスを取るのがおすすめです。
Q2. 全てのLPに動画を入れるべきですか?
A2. 必須ではありません。高単価商材・説明が複雑なサービス・感情訴求が重要な商品ほど、動画の効果が出やすい傾向があります。
Q3. 動画はファーストビューと中盤どちらに置くべきですか?
A3. どちらも試す価値があります。一般的にはファーストビュー直下の動画がCVRを押し上げやすいとする事例が多いですが、商材やLP構成によって最適位置は変わります。
Q4. どんな種類の動画がLPと相性が良いですか?
A4. サービス概要動画・導入事例動画・操作デモ動画との相性が良いです。BtoBなら「デモ+事例」、BtoCなら「ビフォーアフター+お客様の声」が鉄板です。
Q5. 自社で動画を作るべきか、外注すべきか迷っています。
A5. テンプレ化できる解説・デモ動画は内製、ブランドの信頼性を左右するキービジュアル動画は外注、という分け方が現実的です。
Q6. 動画を見ないユーザーにも効果はありますか?
A6. あります。調査では、動画付きLPは「動画を見ないユーザー」に対しても、信頼感向上によりCVRが上がる傾向があると報告されています。
Q7. BtoBとBtoCでLP×動画の考え方は変わりますか?
A7. 基本は同じですが、BtoBでは信頼・論理訴求、BtoCでは直感・感情訴求の比重が高くなります。どちらの場合も、「理解しづらい部分」を動画に任せる考え方は有効です。
まとめ
動画×LPの連携は、「動画を足す」より「役割と位置を決めてLPの説得構造を強化する」ことが本質で、うまくハマると問い合わせ率が1.5〜2.5倍になる事例も珍しくありません。
よくある失敗は、「長くて全部説明しすぎる動画」「見られない場所への配置」「広告・LP・動画のメッセージ不一致」の3つで、ここを直すだけでもCVRは大きく変わります。
実は、完璧な1本を作る必要はなく、「60秒のつかみ動画+事例動画+FAQ動画」をLP上のポイントに置き、視聴あり/なしで数字を追うだけで、自社なりの勝ちパターンが見つかっていきます。動画とLPの関係は「主従」ではなく「役割分担した二人三脚」と捉えると、改善のたびに二つのパーツがうまく噛み合っていく感覚をつかみやすくなります。
要点まとめ
- LPに動画を組み込むと、問い合わせ率が1.86〜2.6倍になった事例が多数あります。
- 動画は「LP全体のダイジェスト」ではなく、「60〜90秒のつかみ+背中押し」に特化させましょう。
- ファーストビュー直下、中盤、クロージングにそれぞれ役割別の動画を配置すると説得力が増します。
- 広告コピー・LP見出し・動画タイトルのメッセージを揃え、一貫したストーリーを作ることが大切です。
- ABテストと視聴データで「動画あり/なし」「視聴あり/なし」のCVR差を見て、配置と内容を磨いていきましょう。
こういう人は今すぐ相談すべきです
- LPのアクセス数はあるのに、CVRが2〜3%前後で頭打ちになっているマーケ担当・事業責任者の方。
- すでに動画を持っているのに、「LPのどこにどう置けば一番効くのか」が曖昧なままになっている方。
この状態ならまだ間に合います。
今夜はまず、「一番伸ばしたいLPを1つ」「そこで使えそうな既存動画を1本」「その動画を置けそうな位置(起・承・転・結のどこか)」の3つをノート1ページに書き出してください。その1ページをもとに、「どんな60秒動画と配置なら、このLPのCVが一番動きそうか」をチームやパートナーと一緒に言葉にしてみる――それが、「なんとなく動画を埋め込んでいるLP」から、「動画×LPでCVを取りにいくLP」へ変えていく最初の一歩になります。
PAQLAの想い
うまく言葉にできない価値を、
伝わる映像へ。
株式会社PAQLAは、ただ映像を撮る会社ではありません。
私たちが大切にしているのは、まず話を聞くことです。企業の中にある想い、技術、こだわり、これまで積み重ねてきた物語を丁寧に取材し、「何を、誰に、どう伝えるべきか」から一緒に整理します。
「自社の魅力がうまく伝わらない」
「動画を作りたいけれど、何を話せばいいかわからない」
「採用や広報で、もっと会社らしさを届けたい」
そんな悩みこそ、PAQLAが力になれる領域です。
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