展示会・イベントで動画を活用するには?印象に残す使い方を解説
展示会・イベントで動画を活用するなら、来場者の足を止める「入口」と、名刺交換後の「追客」の2か所に絞るのが正解です。ブースの前を通る人が立ち止まるかどうかは、最初の3秒で決まります。理由は単純で、会場は情報過多だからです。パネルや資料は読まれませんが、動くものには目が向きます。対象は、動画を販促・採用・広報・営業に使いたい企業担当者。予算の目安は15秒〜30秒のブース用動画で20万〜50万円前後、判断基準は「音がなくても伝わるか」です。
【この記事のポイント】
展示会・イベントで動画が効くのは、来場者の集中力が続かない環境だからです。ブースの前は騒がしく、音声は聞き取りにくく、立ち止まる時間は数秒しかありません。だからこそ、無音でも意味が伝わる短尺動画と、その後のフォローで使う説明動画を分けて用意することが重要になります。ここでは、現場でよくある失敗、印象に残る使い方、費用や進め方の判断基準を、実際の運用例を交えて解説します。読み終えたころには、自社のブースで何を流すべきか、優先順位が見えているはずです。
今日のおさらい:要点3つ
- 入口用は「無音・短尺・ループ」。会場は音が届かないので、字幕とビジュアルだけで内容が伝わる15〜30秒に絞る
- フォロー用は「説明・実績・課題解決」。名刺交換した相手に後日送る3〜5分の動画を別で用意する
- 迷ったら1本にまとめず用途で分ける。入口用と追客用を混ぜると、どちらも中途半端になる
この記事の結論
- 一言で言うと、展示会動画は「立ち止まらせる動画」と「思い出させる動画」の2種類に分けると成果が出ます。
- 最も重要なのは、会場の騒音と滞在時間を前提に、無音でも伝わる設計にすることです。
- 失敗しないためには、豪華な1本を作るのではなく、用途ごとに役割を決めて短く使い分けることです。
展示会動画でよくある失敗と、現場で起きていること
正直なところ、展示会で「動画を流したのに反応がなかった」という相談は少なくありません。原因の多くは、動画の質ではなく使い方にあります。よくあるのが、会社紹介の5分動画をブースの大型モニターで流し続けるパターンです。内容は丁寧でも、通りすがりの人は最初の数秒しか見ません。5分の動画は、最初の見どころに当たる確率が低いのです。
以前、あるメーカーの担当者から「モニターは設置したが誰も見てくれない」と相談を受けたことがあります。実際に会場で見せてもらうと、ナレーション中心の動画で、字幕はほとんどありませんでした。会場のBGMやアナウンスにかき消され、音声はまったく聞こえません。無音状態で見ると、何の会社かすら分からない状態でした。ここが最大の落とし穴です。展示会は、テレビCMのように静かに視聴してもらえる場所ではありません。担当者の方も「静かな会議室で確認したときは完璧だった」とおっしゃっていましたが、確認する環境と使う環境が違えば、動画の見え方はまったく変わってしまいます。
もうひとつの失敗が、情報を詰め込みすぎることです。「せっかく作るなら全部入れたい」という気持ちは分かります。ただ、立ち止まる数秒で伝えられるのは、多くて2つか3つのメッセージです。あるイベントで、サービスの特徴を8個並べた動画を見たことがありますが、結局どれも印象に残りませんでした。1つの画面に文字が多すぎると、人は読むのをやめてしまいます。ケースによりますが、伝えたいことを1つに絞ったブースのほうが、名刺交換の数は伸びる傾向にあります。捨てる勇気こそ、展示会動画では効いてきます。
会社紹介の長尺動画をそのまま流してしまう
採用や既存顧客向けに作った長い動画を、そのまま展示会に持ち込むケースです。用途が違うので、会場ではほぼ機能しません。実は、この流用が一番もったいない失敗です。素材は活かせるので、展示会用に短く編集し直すだけで印象は大きく変わります。「新しく撮り直さないといけないのでは」と身構える方も多いのですが、多くの場合、既存素材の抜き出しと字幕追加だけで十分に成立します。
音声前提で作ってしまう
ナレーションで説明する構成は、静かな環境なら効果的です。しかし展示会の会場音は、一般的に70デシベル前後に達するとも言われ、普通の会話が聞き取りづらいレベルです。隣のブースの呼び込みや館内アナウンスも重なります。字幕とテロップで、無音でも成立する設計が前提になります。逆に言えば、音を消して一度チェックするだけで、そのままでは使えないことにすぐ気づけます。
動画を「置くだけ」で終わってしまう
モニターに流して満足してしまい、その後の導線がないパターンです。動画を見た人にQRコードで資料や続きの動画へ誘導する。この一手間があるかないかで、後日の商談化率は変わってきます。せっかく足を止めてくれた人を、その場限りで終わらせてしまうのは、もったいない話です。
印象に残す動画の使い方と、進め方の判断基準
ここからは、実際に成果が出やすい使い方を紹介します。難しいことはありません。ポイントは、来場者の行動を「立ち止まる→話す→思い出す」の3段階に分け、それぞれに合う動画を当てることです。段階ごとに求められる動画は、長さも中身もまったく違います。
まず入口です。ブースの前で足を止めてもらう動画は、15〜30秒のループ再生が基本です。冒頭で「何ができる会社か」を大きなテロップで見せ、あとはビジュアルで畳みかけます。ある展示会の運用では、この短尺ループに切り替えただけで、ブースへの立ち寄り数が体感で1.5倍ほどに増えたという声もありました。数字はあくまで目安ですが、それだけ入口の設計は効きます。ポイントは、遠くからでも読める文字サイズと、動きのあるカットで視線を引くことです。
次に、名刺交換や商談中に見せる動画です。ここは30秒〜1分で、具体的な事例や導入イメージを見せます。口頭で説明するより、実際の映像を見せたほうが早いことは多いです。「これ、うちの現場と同じですね」と会話が生まれれば、しめたものです。タブレットを1台用意しておき、相手の反応を見ながら見せる場面を選べると、商談のテンポも良くなります。
そして忘れがちなのが、後日のフォローで送る動画です。展示会でもらった名刺の多くは、数日たつと記憶が薄れます。よくあるのが、お礼メールに文章だけを添えるパターンですが、そこに3〜5分の説明動画を1本添えるだけで、思い出してもらえる確率が上がります。「あのブースの会社だ」と結びつけてもらうことが目的です。展示会当日に配りきれなかった情報を、ここで丁寧に補える利点もあります。
用途ごとに動画を分けて用意する
1本で全部をまかなおうとしないことが、遠回りに見えて近道です。入口用・商談用・フォロー用の3本を、同じ撮影素材から作れば、コストは抑えられます。撮影は1日、編集込みで納期は2〜4週間が一般的な目安です。3本と聞くと身構えるかもしれませんが、撮影を1回にまとめてしまえば、追加の負担は編集分だけで済みます。
予算と優先順位の決め方
限られた予算なら、まず入口用の短尺1本に集中します。判断基準はシンプルで、「音を消しても内容が伝わるか」。ここが弱いと、他をどれだけ作り込んでも効果は限定的です。予算に余裕が出たら、フォロー用を足していく順番がおすすめです。最初から3本そろえようと欲張るより、効果の大きい入口から着実に固めるほうが、費用対効果は安定します。
会場の環境を事前に確認する
モニターのサイズ、設置位置、明るさ、音が出せるかどうか。これらは会場やブース位置で大きく変わります。実際、明るすぎて画面が見えにくかった、という現場も珍しくありません。縦型モニターか横型かで、動画の作り方も変わります。動画を作る前に、当日の環境を主催者に確認しておくと失敗が減ります。
よくある質問
Q1. 展示会用の動画は何秒くらいが適切ですか
A1. 入口のループ用は15〜30秒が目安です。商談中に見せるものは30秒〜1分、後日フォロー用は3〜5分と、用途で長さを分けると効果的です。
Q2. 音は出したほうがいいですか
A2. 出せるなら出しても構いませんが、無音で成立する設計が前提です。会場音は一般的に大きく、音声は届きにくいため、字幕とテロップで内容が伝わるようにします。
Q3. 費用の目安はどれくらいですか
A3. ブース用の15〜30秒動画で、20万〜50万円前後が一般的な目安です。撮影の有無や実写かアニメーションかで幅が出ます。まずは1本から始める企業が多いです。
Q4. 制作にはどれくらい時間がかかりますか
A4. 企画から納品まで2〜4週間が目安です。撮影が入る場合は日程調整も含めて余裕を見て、展示会の1か月半前には動き出すと安心です。
Q5. 既存の会社紹介動画を使い回せますか
A5. 素材は活かせますが、そのままの流用は避けたほうが無難です。展示会用に短く再編集し、無音でも伝わる字幕を足すだけで、印象は大きく変わります。
Q6. スマホで自作するのと、プロに頼むのはどちらがいいですか
A6. 社内SNS用など気軽な発信なら自作でも十分です。ただ展示会の入口動画は第一印象を左右するため、無音設計や見せ方の面でプロに任せるケースが多い印象です。
Q7. 動画を見た人を、その後の商談につなげるコツはありますか
A7. QRコードで資料や続きの動画に誘導するのが効果的です。名刺交換した相手には、後日フォロー動画を添えて連絡すると、記憶に残りやすくなります。
Q8. 派手な演出は必要ですか
A8. 必ずしも必要ありません。過度な演出より、「何ができる会社か」が一瞬で伝わることが優先です。伝わりやすさを最優先に、演出はその補助と考えると失敗しにくいです。
まとめ
- 展示会動画は「立ち止まらせる入口用」と「思い出させるフォロー用」に分けると成果が出やすい。
- 会場は騒がしく滞在時間も短いため、無音・短尺・ループを基本に、字幕で伝える設計にする。
- 1本で全部をまかなわず、同じ素材から用途別に作り分けるとコストを抑えられる。
- 予算が限られるなら、まず入口用の15〜30秒を1本。判断基準は「音を消しても伝わるか」。
展示会は準備期間も費用もかかるからこそ、動画の使い方ひとつで手ごたえが変わります。「何を流せばいいか分からない」「既存の動画を活かせるか相談したい」という段階でも大丈夫です。動画活用で迷うなら、まずはPAQLAに相談してみてください。自社のブースや目的に合わせて、どの動画から始めるべきか、一緒に整理するところからお手伝いします。
PAQLAの想い
うまく言葉にできない価値を、
伝わる映像へ。
株式会社PAQLAは、ただ映像を撮る会社ではありません。
私たちが大切にしているのは、まず話を聞くことです。企業の中にある想い、技術、こだわり、これまで積み重ねてきた物語を丁寧に取材し、「何を、誰に、どう伝えるべきか」から一緒に整理します。
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